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憶感神社

式内社憶感神社(おかむのじんじゃ)は、津島市神守町字上町に鎮座する「憶感神社」に比定されている。

江戸期は、八竜権現と俗称した。

【所在】

現在は、津島市神守町字上町69番地に鎮座する。

以前は「海部郡」であったが、昭和30年1月1日に津島市に編入された。

佐屋路の逆L字形の角に位置して、神守は佐屋路の宿場町であった。

旧地は、北神守村より二町(約200m)余り北にあったが、ある時に洪水があって現在地に移されたとの伝承もある。

【祭神】

昭和27年の神社明細書は、祭神を「龗神(おかみかみ)・淤迦美神」とするが、やはり異説もある。

「龗神」は、雨をもたらす「龍神」だが、 「憶感(おかむ)」を「おかみ」と訓めるかどうかは、今のところ断定できないらしい。

式内社調査報告では、「諸説を総攬すると龗神・淤迦美神が祭神として有力といえるであろう」としている。


【由緒】

文徳天皇仁寿3年(853)8日、はじめて官社に列し、との記録がある。

江戸期には憶感山吉祥寺(真言宗)の境内に鎮守として小社でもって祀られていた。

【社殿】


社殿は、コンクリート造りの拝殿、祭文殿、本殿と西向きに建つ。

本殿は流造り。朱色の銅板葺きの屋根が印象的。


屋根瓦などに神紋は見られなかったが、祭文殿の屋根には「神」の字がついている。

 
 

【参拝記】

2011年11月13日、自転車で海部郡の式内社巡りをしたときに、最初に訪れた。

名古屋から庄内川を越えて佐屋街道を西へ、神守の集落の中、吉祥寺の南側に接して「憶感神社」はあった。

境内は吉祥寺と続いていて、境はわからない。
この前日に火祭りがあったそうで、大きな焚き火のあとが残っていた。


鳥居をくぐると正面に木製の透かし塀がある。

ここにも本殿と同様に「朱色」が使われている。


社殿の南側に境内社の「神白社」があり、祭神は、豊受大神・菊理姫命。


ここから、次の諸鍬神社に向かった。